近江八幡
近江八幡市の逸品を地域ブランドとして認定する「はちまんもん」に11点が新たに選ばれた。はちまんもんは「近江八幡のええもん」を意味する造語で、今回は市内の6事業者が同市産の原材料などを使い、独自のアイデアを加えて開発した。審査した「近江八幡ブランド実行委員会」は「近江商人が行商で商品を広めたように全国へ発信したい」と意気込んでいる。(中村総一郎)
葦使った麺 ■ 県産米ビール
実行委は、近江八幡商工会議所や行政、流通、観光業者などで構成。はちまんもんは地域資源と商品を結ぶ「物語性」、製法やアイデアにこだわりがある「独自性」などを評価基準に2023年度から認定している。10年間で計100点を目指しており、3回目となる今年度の追加で24事業者の37点となった。
新たに認定された「つるつる麺
麦いちばん」(ラビットハウス)は、琵琶湖の内湖「西の湖」に茂る葦の若葉を粉末にした「よし粉」を練り込んだ。葦の香り漂う喉越しの良い細麺で、1袋(200グラム)440円。焼き菓子の「葦ビスコッティ(アーモンド入り)」もある。
「びわこ産こあゆオイル漬」(奥村
煮)は、ホンモロコに続く同社の湖魚缶詰シリーズ第2弾で、缶詰の中には塩、月桂樹だけで味付けした小アユが並ぶ。奥村吉男社長は「缶を開けた時の美しさにもこだわった。湖魚を食べて、琵琶湖を知ってほしい」と話す。1缶1296円。
クラフトビール「LAKE LAGER(レイクラガー)」(二兎醸造)は、県のブランド米「みずかがみ」を使用。さわやかでキリッとした喉越しで、かんきつ類や花のような香りがするといい、1缶(360ミリ・リットル)594円。同社は「琵琶湖から名付けたラガービール。琵琶湖でのレジャーの際に飲んでほしい」としている。
近江八幡の数珠づくりは約1400年前に聖徳太子が技術を伝えたのが始まりとされる伝承にちなみ、木の玉「木珠」を草木で染めた数珠風アクセサリー「草木染彩樹ブレスレット」(カワサキ)は1万1000円。同社は「光の角度や動きによって、自然が移ろうように変わる表情を感じてほしい」と話す。
価格はいずれも税込み。一部の商品は、近江八幡市為心町元の白雲館内に設けたアンテナショップで販売している。すべての認定商品は、はちまんもんの公式ホームページ(https://8cci.com/hachi-man-mon/)で閲覧できる。