開館2年 各地で催し
琵琶湖岸の小さな水族館「びわこベース」(大津市木戸)が、開館からまもなく丸2年を迎える。琵琶湖の淡水魚やカエルなど150種類以上を展示し、サンショウウオの一時保護も行っている。これまでに全国の水族館や大学などの学術関係者、生き物好きの親子ら約1万5000人が来館。今夏は様々な記念イベントなどが企画されている。(林華代)
移動水族館や写真展
びわこベースは、自然カメラマンの関慎太郎さん(52)が代表を務める。「県立琵琶湖博物館」(草津市)で飼育員として勤務し、副館長を務めた京都水族館(京都市)ではオオサンショウウオの生息環境を再現する飼育を行ったが、「多くの水族館では希少種の保護・展示が不十分」との思いで2022年7月30日に開館した。
種の保存、教育、調査・研究、レクリエーションという四つの機能を兼ね備える。開発によりすみかを追われる小型のサンショウウオを保護する「生息域外保全」を担ってきた。
金、土、日曜日と祝日に開館し、学術関係者を講師に迎えたサイエンスカフェも月1回開く。子どもと一緒に川に入り、採取した魚を展示する移動水族館「みんなで水族館」も開催してきた。今夏は子どもたちに生き物に触れてもらう機会にと、県内各地で移動水族館を開くほか、様々な淡水魚のイベントを企画している。
7日午前9時~午後1時には、2周年記念として、大津市南船路の蓬莱の家共同作業所に隣接する「HOURAI Share Farm」で、びわ湖の日(1日)にちなんだイベント「びわ湖のおさかな大集合」を開催。移動水族館で漁師が漁で捕まえた淡水魚や、子どもたちが捕獲した魚を展示し、琵琶湖の漁体験や、琵琶湖の魚を使った様々な料理を販売する予定。同作業所による恒例の「HOURAIマルシェ」の一環で開催される。
関さんは「子どもたちも含め、多くの人に淡水魚や環境に関心を持ってもらえれば」と話す。7日のイベントの問い合わせは、蓬莱の家共同作業所(077・592・0185)。当日は電車や徒歩での来場を呼びかけている。
ほかのイベントに関しては、びわこベース(077・532・0008)へ。