県警「ぽけっとポリス」新機能


県警の公式防犯アプリ「ぽけっとポリスしが」に、交通事故の防止を目指す新機能が追加された。この機能は、県内で2022年から4年間に発生した人身事故計1万件余りのデータを活用。利用者が危険な場所などに近づくと音声で知らせ、地図上に人身事故の発生状況も示す。県警交通企画課の担当者は「アプリを毎日確認して交通安全の意識を高めてほしい」としている。(香山優真、東川直央)
危険な場所 音声で ◆ 発生状況 マップ表示
県警によると、県内の人身事故件数は、15年の5879件から年約400~600件のペースで減り続けたが、20年以降は年2800件前後と横ばいで、下げ止まっている。県警は、今年(10月末時点で約2100件)を含む過去4年分の発生状況のマップをホームページで公開しているため、今年10月からは防犯アプリにも組み込み、スマートフォンでチェックできるようにした。
新機能の最大の特徴は、居住地や通勤・通学先など最大3市町を「マイエリア」に設定して利用する「おしゃべり通知機能」。県警が人身事故のデータを基に選んだ「重大事故発生地点」「取り締まり重点エリア」「歩行者の多いエリア」の計83か所に利用者が車や徒歩で近づくと、「重大事故発生地点です」などという自動音声と画面表示で知らせる。
マップも一新した。画面では過去に死亡事故が発生した地点に赤色、重傷事故には黄色、軽傷には青色のタグを付けて目立たせ、タグをタップすると、発生日時や事故車両の種類(車、バイク、自転車など)といった事故概要を示す。
さらに、現場周辺の様子を米グーグルの地図・画像表示サービス「ストリートビュー」で調べたり、発生時期や時間帯、車両の種類でタグを絞り込んだりすることもできる。
交通企画課の高岡裕子・交通事故分析官は「自宅周辺の事故発生状況を確認できるほか、県内で遠出する時にも事前に危険な場所を把握できる。アプリを使わない子どもや高齢者にも、『ここが危険だよ』と教えてあげてほしい」と幅広い活用を呼びかけている。
「ぽけっとポリスしが」は、グーグルとアップルのアプリストアから無料で入手できる。問い合わせは同課(077・522・1231)。
