長浜出身 兄や母校喜び
長浜市出身で、大阪大特任教授の坂口
さん(74)がノーベル生理学・医学賞を受賞することが決まったのを受け、県内は6日、関係者から喜びの声が聞かれ、市がJR長浜駅と市役所に受賞を祝う横断幕を掲示するなど、歓喜に沸いた。
市役所では、会議室で坂口さんの兄・偉作さん(76)や同級生らがインターネット中継を見守り、坂口さんの受賞がわかると、万歳をして喜んだ。坂口さんが通った県立長浜北高の大森文子校長は「素晴らしい結果で心からうれしい。在校生も励みになります」と声を弾ませた。
浅見宣義市長は「長浜の子どもたちがノーベル賞を夢ではなく目標ととらえる大きなきっかけになった」とコメント。「名誉市民」を検討するという。
坂口さんのいとこで、同市の開業医・安井一清さん(73)はテレビのニュースで受賞を知ったといい、「事前の予想記事で、今年も無理かもと思っていたけど、選ばれて本当にうれしい」と話した。
安井さんは2学年下で同じ県立長浜北高出身。高校1年の春から半年ほど坂口さんの実家に下宿していたといい、「いつも未明まで勉強し、部屋の明かりがついていた」と振り返る。大学時代も京都市内の下宿先に招かれるなど交流は続き、「『もっと勉強しろ』とよく怒られました」と笑う。
安井さんは「医学分野の大きな賞を受賞するなど、活躍を聞くたびに元気をもらった。これからも医療の現場を支える研究を続けてほしい」とエールを送った。
また、三日月知事も「県出身者として初の快挙となる受賞は、県にとっても大きな誉れであり、県民をはじめ、免疫に関する病気やがんなどと闘う全ての方々に夢と希望を与えるものです。偉大な研究成果が今後の医学の進歩や世界中の人々の健康に貢献することを期待しています」とのコメントを発表した。