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東近江から 6000メートル峰挑む

東近江から 6000メートル峰挑む

大森なつみさん ヒマラヤ山系へ

11月アタック 「楽しみたい」

ロブチェピークの登頂ルートを説明する大森さん(東近江市で)
ロブチェピークの登頂ルートを説明する大森さん(東近江市で)
壮行会で大森さん(手前中央)を激励する登山仲間(東近江市で)
壮行会で大森さん(手前中央)を激励する登山仲間(東近江市で)

 東近江市の会社員大森なつみさん(35)が11月、ネパール・ヒマラヤ山系のロブチェピーク(6119メートル)の登頂に挑戦する。本格的な登山を始めて約3年だが、同市の登山家・佐々木司さん(50)が同山系マナスル(8163メートル)の登頂に成功したことに刺激を受け、初の海外遠征を決意。「応援してくれる登山仲間にいい報告をしたい」と話す。(中村総一郎)

 日野町にある勤務先から山々を眺めているうちに、「登ってみたい」と思うように。2019年春、職場の人が湖南市の低山「十二坊」を案内してくれ、「自然に触れることができた」と山に魅せられた。

 地元の登山ツアーに参加する中で、「鈴鹿10座エコツアーガイドクラブ」の佐々木さんと知り合った。「自分でもガイドしたい」と、22年から佐々木さんに付いて見習いとして活動を始め、その後、正式に同クラブに所属して本格的に登山に打ち込むようになった。

 佐々木さんが昨年9月にマナスル登頂を果たして間もなく、海外遠征に挑戦したいという気持ちを打ち明けた。大森さんの体力、経験を見てきた佐々木さんは「6000メートル級から始めたら」とアドバイス。大森さんは女性登山家のユーチューブを見て「エベレストが一望できる」と、ロブチェピークに狙いを定めた。

 年明けから早速、練習に励んだ。佐々木さんがマナスルに登頂する際に指導を受け、39年前にロブチェピークに登った経験がある同市の登山家・石原真さん(61)に特訓を依頼。県内の山や岩場で氷河などを想定した実践トレーニングを積んだ。

 佐々木さん同行のもと、2月には長野、山梨両県にまたがる赤岳(2899メートル)でアイゼン、ピッケルなどの雪山装備を初めて手にした。翌月には北アルプス・爺ヶ岳(2670メートル)で雪山のテント泊も初めて経験。夏には同・剱岳や富士山にも登り、本番に備えた。

 計画では10月31日に出国し、翌日カトマンズに入る。11月3日からエベレスト街道をトレッキングしながら進み、13日から登頂を開始。同日中に標高約5700メートルにあるキャンプまで進み、翌日未明に山頂へアタックするという。

 出発を前に10月10日に同市内で壮行会があり、約80人の登山仲間が参加。佐々木さんは「チャレンジすることが大切。歩き出せば、見えてくるものがある」と励ました。

 大森さんは「しんどいトレーニングだった。でもみんなの声援がエネルギーになる。不安、緊張はありますが、何より山を楽しみたい」と語った。

 11月22日に帰国、12月6日に報告会を予定している。

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