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県庁本館 造形美を堪能

県庁本館 造形美を堪能

国登録文化財10年記念

 県は、県庁本館が国の登録有形文化財になって19日で10周年を迎えるのを記念し、同日、庁舎内に説明パネルを展示して来庁者が自由に見学できる「県庁本館オープンDAY」を初めて開催する。担当者は「階段壁面に施された信楽焼の装飾などを通じて、滋賀の伝統や文化、本館の歴史などを感じてほしい」と話している。(西村歩)

19日「オープンDAY」 説明パネル展示

築85年が経過した県庁本館(大津市で)
築85年が経過した県庁本館(大津市で)
正面玄関(大津市で)
正面玄関(大津市で)
県庁本館の階段(大津市で)
県庁本館の階段(大津市で)
3階東側廊下(大津市で)
3階東側廊下(大津市で)

 県庁本館は、早稲田大の大隈記念講堂(重要文化財)などを手がけた建築家・佐藤功一が設計し、1939年に完成。県が取り扱う業務や職員の増加などで、74年には本館南側に新館(7階建て)、83年には新館東側にある東館(7階建て)などが順次増築された。そのため迷路のようになっており、職員から「分かりづらい」「ぐるぐる回ってしまう」といった声が聞かれるほどだ。

 2014年には「造形の規範になっている建物」と評価され、国の登録有形文化財に。現役の都道府県庁舎としては、全国5例目の登録となった。

 19日のオープンDAYは、建築の造形美など歴史的な魅力を紹介することで、後世に継承する機運醸成を図ろうと企画。本館の正面玄関、階段、中庭、3階東側廊下などに、それぞれの説明パネルを設置するほか、同日午後0時20分からは、本館正面玄関噴水前で県警音楽隊によるランチタイムコンサートが開かれる。また県公式ユーチューブで、知事室や県議会議場、普段は非公開の塔屋内部を紹介した動画を公開する。

 オープンDAYは午前10時~午後3時。問い合わせは県広報課(077・528・3043)。

        ◇

 築85年と老朽化が進む本館など県庁舎を巡っては、三日月知事がいずれ大規模改修などが必要になるとの認識を示している。

 県議会11月定例会の代表質問で、三日月知事は、県の「顔」として全国に誇れる庁舎を目指し、次世代に継承できる施設としての保存活用の方策を検討するとしながらも、「各棟は今後10~20年の間に建て替えや大規模改修が必要な時期を順次迎える」と答弁。県庁舎が県民から少し遠い存在になっているとして、「県民交流拠点としての機能も必要になってくる」と述べた。

 また庁舎の位置については、県危機管理センターなど既存の建物が活用でき、裁判所や国の行政機関などが近くにあることから、現在地が望ましいとしている。

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[紹介元] YOMIURI ONLINE 県庁本館 造形美を堪能

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