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<夏の高校野球 全国大会>15年ぶり2度目出場 滋賀学園 初勝利へ闘志

<夏の高校野球 全国大会>15年ぶり2度目出場 滋賀学園 初勝利へ闘志

力強い直球が武器の脇本(大津市で)
力強い直球が武器の脇本(大津市で)

エース脇本復活 ■ 強力打線 期待

 第106回全国高校野球選手権大会が7日、甲子園球場(兵庫県西宮市)で開幕する。県勢では15年ぶり2度目の出場となる滋賀学園が初日の第1試合で、有田工(佐賀)と対戦する。「県勢初の日本一」を目標に、同大会初となる初戦突破を目指す。(西村歩)

■2失点以内

 チームはこの夏、「守備からリズムを作る」をモットーに、相手の得点機を何度も好守で抑えるなど輝きを放ち、全5試合でわずか2失策だった。また、それぞれの試合を2失点以内に抑え、相手に付け入る隙を与えなかった。

 投手陣は、多彩な変化球を使い分ける技巧派左腕・高橋侠(3年)と、最速143キロの直球とキレのあるスライダーが武器の本格派右腕・脇本(3年)との二枚看板を軸に勝ち進んだ。

 4試合計21回の登板で24奪三振3失点の投球をみせ、優勝の原動力となった脇本は今春の県大会までのエース。制球難が課題で夏の滋賀大会を前にエース番号を高橋侠に譲った。それでもイメージトレーニングを重ねて精神面を鍛えた。結果は同大会決勝で表れた。安定した投球で綾羽を2安打に抑え、公式戦で初めて完封を成し遂げた。

 山口達也監督を「ストライク先行の投球をしてくれた」とうならせ、全国大会を前にエースの座を取り戻した。脇本は「日本一のピッチャーと思われるようなピッチングがしたい」と力強く語る。背番号「1」を刻んだユニホームで聖地での戦いに挑む。

■打率3割5分

トップバッターとしてチームを引っ張る多胡(大津市で)
トップバッターとしてチームを引っ張る多胡(大津市で)

 攻めては、チーム打率が3割5分を超える強力打線に期待がかかる。

 1番の多胡(3年)。1年秋からレギュラーを務め、不動のトップバッターとして打線を引っ張ってきた。滋賀大会では打率4割7分4厘とチームでも高く、四球での初回先頭出塁が5試合中2試合と、鋭い選球眼で出塁率は5割8分を超えた。

 「自分が塁に出るか出ないかで得点に大きく関わってくる。上位でしっかりチャンスを作って、信頼できる中軸に回したい」と多胡。主将の門田(3年)は「県民の思いを背負って滋賀に優勝旗を持って帰ってきたい」と意気込む。集大成となる戦いが、いよいよ始まる。

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