買い物支援 大津市作成
大津市は、買い物に不便を感じている高齢者や子育て世代などに向けて、食品や生活雑貨を配達したり、移動販売したりするサービスをまとめたパンフレットを作成した。市内では、総合スーパーの閉店や運転免許証の返納などで日常の買い物に困っているという声が上がっており、市は「それぞれの事情にあったサービスを見つけてほしい」としている。（林華代）
高齢者や子育て世代向け
市商工労働政策課によると、イオンスタイル大津京（皇子が丘）が、建て替えのために今年１月に一時閉店した影響などで、衣類や飲料水、米などの買い物に苦労しているという相談が市民から寄せられるようになった。一方、市民が市内の商業者で買い物する金額をみると、近隣の草津市や高島市などよりも低く、市外で買い物する大津市民が多いことがうかがえ、買い物環境の確保や改善が課題になっている。
こうした現状を受け、市は市内のスーパーなどが展開する配達や移動販売サービスを広く知ってもらおうと、「買物支援ガイド」（Ａ４判、４ページ）を４５００部作成。市内全域に配達するサービスを展開している例として、平和堂とコープしが、イオンネットスーパーを紹介している。
平和堂は、午前９～１１時に電話やファクスで生鮮食品などを注文すると、当日夕方までに配達できるといい、コープしがは週１回、決まった曜日に指定場所に配達してくれる。イオンネットスーパーも、最短で当日配送も可能という。
また、一部地域で利用できるサービスも掲載。スーパーサンライズ坂本店は軽トラックによる移動スーパーを展開しており、比叡平や唐崎などの地域を対象に、駐車スペースが確保できる場所に訪問している。９月下旬から一部エリアでネット宅配を始める元三フードが運営する「げんさん」は、午前中に注文すれば当日の夕方までに自宅やマンションの敷地内に設置した専用の鍵付きロッカーに届けるという。
買物支援ガイドは、運転免許証を返納した高齢者を対象にした交通費などの助成制度に申請してきた人に配布しているほか、市のホームページからもダウンロードできる。問い合わせは同課（０７７・５２８・２７５５）。
