そば粉産地偽装　逮捕＜県警＞　

会長ら３人　詐欺未遂容疑など

　外国産をブレンドしたそば粉を北海道産と偽って販売したとして、県警生活環境課と大津署は１１日、製粉会社「山本そば製粉」（大津市坂本）の会長山本宗五郎（７６）、弟で同社社長の健二（７１）、息子で営業部長の晃大（３９）の３容疑者を不正競争防止法違反（誤認
惹起（じゃっき）
）と詐欺未遂の疑いで逮捕した。県警は３人の認否を明らかにしていない。

　発表によると、３人は５月下旬頃、中国産などと国産を混ぜたそば粉１袋（約１０キロ）に「純国内産」「北海道（キタワセ種）上川」と表示された虚偽のラベルを貼付して大阪府の飲食業者に販売し、代金約７０００円をだまし取ろうとした疑い。虚偽表示が発覚し、代金は支払われなかったという。それまでの取引では、国産をうたったそば粉を外国産の約２倍の値段で販売していた。

　県警は７月、情報提供をもとに同社などを捜索。押収した帳簿などから、同社が１０年以上前から他の企業や個人商店などに米国産や中国産のそば粉を混ぜたものを国内産と表示して不正に販売していたとみており、余罪についても調べる。

　また、県は１１日、同社に対して、食品表示法に基づき、不適切な表示の是正や再発防止策の実施を指示したと発表した。１か月以内に講じた措置を県知事に報告するよう求めている。

　県は、関係機関からの情報提供を受けて、６～１０月に同社への立ち入り検査を実施。仕入れや製造の状況を調べたところ、２０２０年４月～２４年３月の間に約６８トンを虚偽表示をして販売していたことを確認したという。