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観光地つなぐ 新3航路

観光地つなぐ 新3航路

杢兵衛造船所 12日就航

渋滞対策 / 琵琶湖の魅力発信

大津港―におの浜観光桟橋の新航路に使われる杢兵衛造船所の「一番丸」(大津市で)
大津港―におの浜観光桟橋の新航路に使われる杢兵衛造船所の「一番丸」(大津市で)

 琵琶湖の湖上交通を充実させようと、県内唯一の造船所、
杢兵衛もくべえ
造船所(大津市)が大津市や草津市の観光地を結ぶ新たな定期航路を12日から就航させる。先月24日、湖岸に老舗和菓子店「たねや」の新店舗「LAGO大津」もオープンし、同造船所の担当者は「各観光地をつなぐとともに、船に乗る体験を通して多くの人に琵琶湖の魅力を知ってもらいたい」と話している。(角川哲朗)

 杢兵衛造船所は1872年に創業。観光遊覧船「ミシガン」などの造船に携わったほか、2004年から瀬田川で観光クルーズ船を運航している(現在運休)。

 昨年、草津市の県立琵琶湖博物館とおごと温泉を結ぶ試験航路の運航を担当したことや、「たねや」から新店舗開店に伴う渋滞対策の相談を受けたことなどから、「観光地を湖上でつなごう」と博物館、おごと温泉、たねやの4者などで協議し新航路の開設を決めた。

 新航路は〈1〉大津港―におの浜観光桟橋(約3キロ、片道15分、1日7往復)〈2〉草津烏丸半島港―におの浜観光桟橋(約9キロ、同45分、同3往復)〈3〉おごと温泉港―草津烏丸半島港(約4キロ、同15分、1日2往復)の3航路。それぞれ同造船所所有の船舶を使い、土日祝日に運航する。

 LAGO大津は、におの浜観光桟橋の近くにあり、たねやの担当者は「渋滞解消だけでなく、新たな観光需要の掘り起こしにつながれば」と期待する。

 おごと温泉港―草津烏丸半島港ルートは「琵琶湖博物館クルーズ」と名付けられ、博物館や温泉へのアクセスを向上させる狙いもある。おごと温泉観光協会は「温泉には年間約40万人が訪れる。博物館まで電車・バスを使えば1時間かかるが、船なら15分。相乗効果で観光客への訴求力を高めたい」と意気込む。

 8日には大津港―におの浜観光桟橋ルートで関係者を対象に試乗会を実施。船上からは比叡山や湖岸の市街地などが見渡せ、試乗した佐藤健司・大津市長は「船からの景色は新鮮で新たな魅力を感じた。にぎわいづくりの一環として、取り組みが進んでほしい」と述べた。

 乗船料はルートによって異なるが、500~1200円を予定。今後、各便の利用者数などをみながら、増便や平日運航なども検討していくといい、杢兵衛造船所の仲野智之常務は「気軽に船に乗ることができる体験を国内外の多くの人にPRしていきたい」と話す。問い合わせは同造船所レークウエストヨットクラブ(077・572・2114)。

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[紹介元] YOMIURI ONLINE 観光地つなぐ 新3航路

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