13日から 市民説明会は21日
1階に駐車場 ■ 公園、景観と調和
大津市は、老朽化と耐震性不足で建て替えや移転を検討している庁舎について、現庁舎東側の「皇子山総合運動公園」(御陵町)内に新築する整備基本計画案をまとめた。13日からパブリックコメント(意見公募)を行うほか、21日に市民説明会を開く。市の庁舎整備室は「多くの方に計画案に目を通してもらい、広く意見を求めたい」としている。(角川哲朗)
築50年以上となる現庁舎の本館と別館は震度6~7程度の地震で倒壊か崩壊する危険性があり、バリアフリーへの対応も十分ではないことなどから、2004年度から庁舎の改修や移転について庁内などで議論。22年12月に「市庁舎整備基本構想」を策定し、同公園内や「大津駅・県庁周辺」などを移転候補地に検討してきた。
その後、有識者による懇話会や市民アンケートなどの結果を踏まえ、公園と一体となった庁舎整備による交流の創出や防災力向上などを打ち出して、計画案の策定を進めた。昨年12月には、1階の一部を柱だけのピロティ形式にして駐車場として活用する案や、立体駐車場を整備する案など4案を提示し、意見の集約を図ってきた。
その結果、来庁者駐車場への車の動線などを考慮し、▽6階建てで、1階の一部をピロティ形式の駐車場とする▽公園との一体性や周囲の景観と調和を意識した庁舎――などとする案をまとめた。延べ床面積は2万5000~2万7000平方メートルで、事業費は用地取得や駐車場整備の費用を含めて242億~287億円と試算している。また、「JRや京阪の駅からのアクセス向上」を求める市民の声を受け、JR大津京駅から庁舎に直接アクセスできるようにも検討するとしている。
市は、7月末をめどに基本計画を策定する方針で、今月13日から市庁舎整備室で計画案を配るほか、市ホームページからダウンロードできるようにし、7月7日までパブリックコメントを受け付ける。また、今月21日には午前10時と午後1時半の計2回、市役所新館7階大会議室で市民向け説明会を開催する。事前申し込みが必要で、計画案の概要説明のほか、参加者からの質問も受け付ける。問い合わせは同室(077・536・5736)。