近江八幡の神社 楼門修理見学会
ぶきの屋根のふき替え工事が進められている近江八幡市小田町の小田神社の楼門(国重要文化財)で27日、見学会があり、公募で集まった市民らが文化財修理の伝統技術を間近で学んだ。
楼門は高さ約10メートルの入り母屋造りで、室町時代前期に建立された。1983年に行われた前回修理から40年以上が経過して、屋根(幅約12メートル、奥行き約9メートル)の檜皮ぶきなどに腐朽や破損などが生じており、県が約1億円かけて5月から保存修理を進めてきた。来年1月に完成する予定だ。
檜皮ぶきは古くから伝わる技法で、ヒノキの立ち木から採取した樹皮を使い、柔らかな曲線を表現できるという。日本の木造建築物を受け継ぐための伝統技術の一つとして、2020年にユネスコ無形文化遺産「伝統建築工匠の技」にも登録されている。
修理作業では縦約75センチ、横約15センチの檜皮7万枚以上を、少しずつずらしながら等間隔に敷き詰め、竹製のくぎで固定していく。
この日、竹製のくぎを打つ体験もあり、同市の小学5年、男子児童(10)は「くぎを口に含んで素早く打つ大工さんは、機械よりも速くて魔法みたいだった。完成した屋根も見たい」と話した。
[紹介元] YOMIURI ONLINE 屋根ふき替え 魔法みたい