追加料金なしで読売新聞オンラインのすべての記事が読めます!

レイクス好調 上位へ跳べ! 

レイクス好調 上位へ跳べ! 

新選手加入で守備改善

ブースターの声援 力に

チームを支えるオーガスト選手(左)(大津市で)
チームを支えるオーガスト選手(左)(大津市で)
観客席でタオルを手に応援するレイクスのブースター(大津市で)
観客席でタオルを手に応援するレイクスのブースター(大津市で)

 プロバスケットボール・Bリーグ1部(B1)の滋賀レイクスが今季18試合を終え、早くも昨季の勝利数を超える9勝を挙げている。51敗を喫した昨季の反省から、新たな選手の加入とブースター(ファン)の応援を力に、2か年計画でポストシーズン出場を目指している。(東川直央)

 「せーの、勝ったぞー!」。2日、滋賀ダイハツアリーナ(大津市)で秋田ノーザンハピネッツ(秋田)を89―73で破った直後のコート中央で、ザック・オーガスト選手(32)が声を出した。会場に集まった約4500人のブースター(観客)も、一緒に拳を突き上げ勝利に浸った。

 レイクスは昨季、18連敗するなど8勝51敗に終わりクラブ史上最低勝率を記録。24チーム中最下位に沈んだ。

 課題は守備にあった。得点が1試合平均77・1点だったのに対し、平均失点は89・2点とリーグ最下位。今季に向け、クラブは外国籍選手枠3人を総入れ替えし、ディフェンスを補強した。前田健滋朗ヘッドコーチ(HC)は「今季は守備面を改善し、リーグトップのディフェンスを表現する」と決意を表していた。

 オーガスト選手はB1・シーホース三河(愛知)から新加入し、ここまで全試合に出場。守備時に相手のボールを奪う「スチール」は現在リーグ4位と活躍する。2メートル08の長身を生かしたダンクシュートも魅力で、2日の試合でB1での自己最多となる32得点するなど、攻守にわたり貢献している。

 好影響は試合の中だけではない。積極的にチームメートを食事に誘うなどコート外での関係づくりにも注力。レイクス2年目の長谷川比源選手(20)は「オフコートでいい関係を築ける時間が昨季より明らかに多い。ザックが率先してくれている」と感謝し、「コート上でも信頼してパスできる」と話す。

 
游艾●(ゆうあいちぇ)
選手(23)も「試合中も練習中も常にコミュニケーションを取っている。昨季より感触がいい」と手応えを語る。游選手からのホットラインでオーガスト選手がダンクシュートを決める攻撃は、今やレイクスの得意パターンだ。

 オーガスト選手は自身の役割について「勝者のメンタリティーと、僕自身の経験を伝えること」と語り、「オフコートで築く絆は非常に重要。お互い心地よくなり一緒にプレーすることを楽しめる」と意図を説明する。

 そんなオーガスト選手が「アメイジング(素晴らしい)」と目を丸くするのがブースターの応援だ。約5000人収容の同アリーナでは、全8試合で4100人以上が来場。場内全体がチームカラーの青に染まり、得点時の歓声だけでなく、守備時には「ディーフェンス!」の大コールが巻き起こり相手にプレッシャーを与える。

 秋田戦をアリーナ最前列で観戦した日野町の会社員、中沢結花さん(24)は「選手とブースターに一体感がある。声援で流れがレイクスに傾くとうれしい」と喜ぶ。オーガスト選手も「ブースターのエネルギーは僕たちに楽しい試合をさせてくれる」と笑顔を見せた。

 今季全60試合で「勝率5割」となれば、昨季より勝利数は「22」増える。勝ち方を覚え込ませて地力を養い、狙うは上位8チームに与えられるポストシーズンの出場だ。見違えるような戦いぶりは、「躍進」を予感させてくれる。

●は吉がふたつ

滋賀の最新ニュースと話題

[紹介元] YOMIURI ONLINE レイクス好調 上位へ跳べ!