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尿と血液 毎年検査を 慢性腎臓病 

 

 今回の「病院の実力」は腎機能の低下が3か月を超えて続く「慢性腎臓病(CKD)」を取り上げる。機能低下の影響や悪化を防ぐための留意点などを、大津赤十字病院(大津市)の古宮俊幸・腎臓内科部長に聞いた。(東川直央)

 ――CKDとは。

 腎臓は、左右の腰付近に一つずつある長径12センチほどのソラマメ形の臓器で、体から毒素や余分な水・塩分、カリウムなどを

排泄

はいせつ


するために、尿を作っています。他にも赤血球を作るホルモンを出す働きがあります。

 腎臓は「ネフロン」という尿を作る装置が約100万個集まってできており、それが加齢や腎臓病で減っていくと、腎機能が低下します。わかりやすくいえば腎臓に病気があり、慢性的にネフロン数が減って腎機能が低下していく状態がCKDです。

 腎臓がほとんど機能しなくなれば、むくみや吐き気、かゆみなど様々な症状が起きる「尿毒症」や高血圧、不整脈、貧血などを招きます。ネフロンは再生しないので、低下した腎機能は回復しません。ネフロンの減少を食い止めることが重要です。

 ――早く気づくには。

 CKDは多くの場合、自覚症状がありませんが、腎臓に病気があると「たんぱく尿」が出ることが多く、また腎機能が低下すると血液検査で「クレアチニン」の数値が上昇します。尿と血液の検査で早期に異常がわかるので、ぜひ健康診断などで検査を毎年受け続けてください。

 ――治療法は。

 最近になり、もともと糖尿病の薬でもあった「SGLT2阻害薬」がCKDの進行抑制に有効だとわかり、腎機能の悪化をかなり抑制できるようになりました。高齢化でCKD患者は増えていますが、早期に発見し、看護師や栄養士を含むチームで治療や生活指導を行うことで、当院でも人工透析が必要になる方が大幅に減っています。

 ――生活上の留意点は。

 腎機能の低下で高血圧が引き起こされるのは、体内に塩分がたまりやすくなるためです。食事では塩分を控えめにすることをお勧めします。また、肥満と喫煙も腎臓には悪いことがわかっているので、筋肉量を増やす運動や禁煙をぜひ心がけてください。

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